赤色少女と猫と俺

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「コイツの飼い主探そうと思うんだけど、心当たりある?」 「な、無いよ!」 顔を真っ赤にしたまま顔の前で手を振る。 「そうか、じゃあ…足で探すかぁ…」 俺はそう言うと歩き出そうとしたが-- 「御木君待って!」 --俺を呼び止めた赤石の言葉に足を止める。 振り返ると赤石は赤い顔のまま俺を見ている。 「どうした?」 俺の問いに赤石は俯いたまま深呼吸をしていたが、意を決したのか顔を上げると口を開く。 「わ、私もついていって良いかな?」 赤石の言葉に不思議と笑みが零れてしまう。 「もちろんだよ」 「あっ、ありがとう!」 赤石は俺の言葉に頭を下げる。 「ほら、行こうぜ」 そう言って俺達は公園を後にした。
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