赤色少女と猫と俺

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「何だよ…あのピンク色の空気は…」 「間に入れないな…」 「…………」 俺と赤石が話している横で豊と小次郎が話し薫はどこか寂しそうな表情をしている。 「御木君達っていつもここでお昼食べてるの?」 赤石は俺達が床に広げている昼飯を見ながら言う。 「天気がいい日はだいたい屋上で食べてるよ」 「そうなんだ…楽しそうだね」 俺の言葉に赤石は羨ましそうに言う。 そういえば赤石は昼飯の時は一人で食べている事が多い気がする。 「じゃあ、私は教室に戻るね」 「ああ」 そう言って赤石は屋上から出て行った。 「ふぅ…」 小さく息を吐き三人の元に行くと豊が俺をニヤニヤとした顔で見てきた。 「何だよ?」 「別に~」 ニヤニヤとした豊を無視して昼飯を食べる。 「…………」 やっぱり薫は寂しそうだった。
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