赤色少女と猫と俺

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「やっぱり…見つからないね…」 「ああ…」 俺の家を出てから2時間が経ったが、やっぱりタマの飼い主は見つからなかった。 今、ずっと歩きっぱなしだったから休憩の為に最初にタマに会った公園に俺達は居た。 「飼い主も探してるはずだから大丈夫だよ」 そう言って俺は近くの自動販売機で買ったお茶を飲む。 「そうだよね…すぐに見つかるよね」 俺の言葉に赤石は頷いてオレンジジュースを飲む。 「…………私ね友達がいないんだ」 「えっ…?」 いきなり赤石は俺に対して口を開く。 「昔から引っ込み思案で中学の時に仲が良かった子も違う高校に行って離れちゃったんだ…」 「そっか…」 小さい頃から薫達と一緒だったから友達と離れて寂しいという感覚が分からない。
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