赤色少女と猫と俺

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「だから…高校に入ったら変わろうと思ったけど人間そんな簡単には変われないみたい…」 そう言って赤石は俯いてしまう。 入学してから二週間経つが、確かに赤石が自分から何かをする所なんて見た事が無い。 でも… 「違うと思う」 「えっ?」 俺の呟いた声を聞き赤石は不思議そうにする。 「赤石は俺に一緒にタマの飼い主を探したいって言った。引っ込み思案の人なら自分からそんな事は言ったりしない。だから…」 一旦区切って赤石を見ると顔を上げて俺を見ていた。 そんなに見られると恥ずかしいが、それでも言わなきゃいけない。 「だから…ちょっとずつでも赤石は変わってきてると俺は思うよ」 赤石を見ると俯いていた。 やっぱり俺なんかに言われるのは嫌だったのかな…
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