赤色少女と猫と俺

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「お、おいタマ!」 「タマちゃん!?」 公園の入口に向かったタマを俺と赤石は慌てて追いかける。 流石にタマは素早く二人掛かりでも捕まらない。 「タマ止まれ!」 「タマちゃん止まって!」 俺と赤石が呼んでもタマは止まらない。 遂には公園の入口から外に出てしまう。 「あっ!」 公園から出てすぐに赤石が声をあげる。 赤石が見ている先を見るとタマが横断歩道を渡ろうとしている。 「危ない!」 とっさに俺は駆け出していた。 「御木君!?」 後ろから赤石の驚いた声が聞こえたが俺は止まらない。 このまま行けばタマを連れ戻せる。 だが。 「なっ!?」 俺の目に映ったのはタマに迫る大型トラックだった。 「間に合え!」 俺は叫ぶとタマに向かって飛び出した。
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