赤色少女と猫と俺

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-奈美side- 公園から出た私の目に映ったのはタマちゃんが横断歩道を渡ろうとしている所だった。 「あっ!」 その光景を見て思わず声が出ちゃう。 「危ない!」 私の横に居た御木君がタマちゃんを見ていきなり走り出す。 「御木君!?」 とっさの事で私は驚いて御木君の名前を呼ぶ。 御木君の速さならすぐにタマちゃんを助けられる。 だけど 私の目に映ったのはタマちゃんに迫る大型トラックと、タマちゃんを助ける為に飛び出した御木君の姿だった。 閉じていた目を開けた私の目に映ったのは地面に倒れていて動かない御木君だった。 「あっ………」 それを見た私は地面に座り込んでしまう。 でも 「いつつ……」 絶望した私の耳に聞こえたのはある男の人の声だった。
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