赤色少女と猫と俺

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-透也side- 「いつつ…」 道路に倒れていた俺は打った頭を摩りながら体を起こす。 「にゃあ…」 腕の中を見ると怪我一つ無いタマが鳴く。 ギリギリだったけどタマを助ける事が出来て良かった。 「御木君!!」 「うわっ!?」 タマを撫でているといきなり赤石に抱き着かれる。 頭を抱えるように抱き着かれてるから女の子特有のお山が顔にって…何言ってんだよ!? 「赤石?離してく--」 「ぐすっ…」 「赤石…?」 俺の頭の上から聞こえてくる声。 もしかして…泣いてる? 「赤石?」 もう一度俺は赤石の名を呼ぶ。 「よかった…グスッ…本当に…無事で…良かった…」 鳴咽を漏らしながら俺を抱きしめたまま言う。
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