赤色少女と猫と俺

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「でも、なんか別れ惜しいです…」 「確かに寂しいな…」 一緒に居たのが一日弱とはいえ寂しいという気持ちが湧く。 「あら、じゃあ…連れていきますか?」 小さく呟いた俺達の言葉を聞いた美佳さんがにっこりと微笑んで言う。 「「えっ?」」 美佳さんの言葉に意味が分からない俺と赤石は首を傾げる。 「タマが産んだ子猫が家に居るんですよ。引き取り手を探したんですけど一匹だけ見つからなくて…良かったら飼い主さんになってもらえませんか?」 美波ちゃんが抱いているタマを見て美佳さんが言う。 「良いんですか…?」 「もちろんですよ」 恐る恐る聞く俺に美佳さんはにっこりと微笑んで言う。 「じゃあ…お願いします」 俺はそう言って美佳さんに頭を下げた。
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