17924人が本棚に入れています
本棚に追加
/354ページ
「ユキちゃんか…良い名前ね」
「ユキちゃん!」
美佳さんはユキの頭を撫でながら微笑んで言い、美波ちゃんは俺からユキを受け取るとぎゅっと抱きしめる。
「にゃお!」
「やめなさい。ユキちゃんが苦しがってるわ」
苦しそうな声を出すユキを見て美佳さんは美波ちゃんに言う。
「はーい」
美波ちゃんは渋々答えるとユキを床に降ろす。
ユキは床に着くと俺に近付き膝の上に乗る。
「もう、こんな時か…」
ふと、時計を見ると時計の針は19時を指していた。
「本当だ…そろそろおいとましないと…」
俺がユキを抱えて立ち上がると、赤石も立ち上がる。
「あら、帰られるんですか?」
「はい、失礼します」
美佳さんに言うと俺達は玄関に向かった。
最初のコメントを投稿しよう!