赤色少女と猫と俺

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その言葉に俺は笑みを零してしまう。 答えはもちろん-- 「良いに決まってるだろ?」 俺の言葉に赤石は嬉しそうな顔をする。 「ありがとう!」 そう言って赤石はにっこりと微笑む。 「用はそれだけ?」 「あっ、後一つ…」 再び歩き出そうとした足を俺は再び止める。 「なに?」 「あの…」 俺が聞くと赤石はモジモジとする。 少しの間モジモジしていたが、意を決したように顔を上げる。 「御木君の事を。と、透也君って呼んでも良いかな?私の事も奈美って呼んで良いから!」 「えっ…?」 赤石はまくし立てるように言うと胸に手を当てて息を整える。 「別に良いよ…じゃあ、奈美って呼ぶな」 「う、うん!」 俺の言葉に奈美は勢い良く首を縦に振る。
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