緑先生のお手伝い

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ドスン 「ふぅ~やっと終わった…」 「お疲れ~」 最後の十個目の段ボールを重ねると俺は床に座り込んだ。 緑先生はそんな俺を見て拍手をして言う。 「はい。ご褒美だ」 顔を上げると緑先生がいつの間にか買ったのかポカリを俺に差し出していた。 「ありがとうございます」 ポカリを受け取りプルタブを開けて飲む。 段ボール運びで疲労が溜まった体にポカリが染み込む。 「それにしても頑張っ--キャッ!」 ふと見上げると緑先生が床に置いてあった箱に足を取られて後ろに倒れ込んだ。 ドスンッ! 足を取られた緑先生は背中から盛大に資料が積んである棚にぶつかった。 「緑先生。何やっ--」 棚にぶつかった緑先生をからかおうとした俺の目に映ったのは、棚の上にある段ボールが今にも落ちる所だった。
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