緑先生のお手伝い

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翌日。 「遅刻だー!」 俺は昨日と同じように通学路を走っていた。 「遅刻しないようにって目覚まし掛けたのに寝過ごすなんて!」 自分への悪態を突きながら走っていく。 学校に入り階段を駆け上がり教室の扉を開ける。 「すみません!遅れました!」 ぎゅっと目をつむり来るであろう衝撃に耐える準備をする。 「あれ…?」 いつまで経っても何も起きない事を不思議に思って目を開けると目の前に緑先生の顔があった。 「うわっ!?」 俺の慌てた姿を見て緑先生はニヤリと笑う。 「そんなに驚くなよ御木~」 「驚きますって!」 俺の言葉を聞いた緑先生は出席表で俺の頭を軽く叩いた。 「次からは遅刻するなよ」 そう言って緑先生はにっこりと微笑んだ。
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