桃色少女と球技大会

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向陽館高校はイベント事の賞品は大体が食券だったりする。 学生からしたら確かに食券という賞品は喉から手が出る程欲しい。 「じゃあ、次は女子の方から一言を」 そう言って水野が教室の隅に引っ込む。 水野と入れ代わるように教壇に立ったのは腰までの金髪が特徴の桜之宮桃子だった。 「みなさん。頑張って必ず勝ちましょう」 桜之宮はそう言った後に小さく頭を下げると再び水野と入れ代わった。 「よーし。じゃあ参加メンバーを決めるぞ」 そう言って水野は黒板にチョークで競技の種類を書き始めた。 「バスケか…」 HRも終わりみんなが帰るのを見ながら俺は小さく呟いた。 正直言ってバスケはそんなに得意じゃない。 休み時間に友達とやったり、体育の授業でやったりしただけだ。
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