桃色少女と球技大会

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練習を始めてから一時間後。 「ゼーハー…ゼーハー…」 俺は荒い息をしながらバスケコートの近くにあるベンチに座っていた。 「あいつら…化け物だ…」 俺の視線の先には未だに元気良く動き回る五人が居る。 三谷さんと原田はバスケ部の能力をフルに活用して動いている。 水野は陸上部で鍛えた俊足を使ってコート内を駆け回っている。 小次郎は生まれ持った抜群の運動神経をフル活用して素人とは思えない動きをしている。 「だけど、一番凄いのはあいつだ…」 あいつとは、俺の視線の先に居る桜之宮桃子だ。 経験者の二人を簡単に抜くと水野を追い越して小次郎から簡単にボールを奪い取る。 「なんつう運動能力だよ…」 その姿に呆気に取られながらも俺は小さく呟いた。
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