桃色少女と球技大会

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「あった!」 探し始めてから20分が経った頃、俺はようやくロケットを見つける事が出来た。 「ほら、あったよ」 桜之宮に近付いてロケットを渡す。 「……ありがとうございます」 桜之宮は俺からロケットを受け取ると大事そうに抱える。 「大事な物なのか?」 桜之宮は俺の言葉に小さく頷くと口を開く。 「これは、わたくしの御祖母様がプレゼントしてくれた物なんです……」 ロケットを持ちながら桜之宮は答える。 「それはよかっ「お嬢様!」 俺の言葉に被せるように聞こえる大きな声。 声のした方を向くと傘をさした朱美さんがこちらに向かって走って来ていた。 「お嬢様大丈夫ですか!?」 朱美さんは俺達の元に来ると桜之宮を心配そうに見て言う。
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