桃色少女と球技大会

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いつの間にか俺の隣に居た桜之宮。 やっぱり頬は赤く息も荒い。 「桜之宮…体調悪くないか?」 「いえ、大丈夫ですわ」 そう言って桜之宮は俺から離れる。 言葉とは裏腹に桜之宮の足取りは覚束なかった。 「やっぱりあいつ…」 『では、第一試合。A組対E組を開始します』 俺の呟きは体育館全体に響き渡る教室の声に掻き消された。 試合順は Aグループ 第一試合、A組対E組 第二試合、B組対C組 シード、J組 Bグループ 第一試合、H組対D組 第二試合、I組対F組 シード、G組 という風になっている。 私立向陽館高校は一学年が10クラス編成となっている。 その為に、シードじゃない俺達が優勝する為には四回勝たなければいけない。
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