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流斗がお風呂から出て
一緒にご飯を食べた。
最初は苦笑いしながら箸を握っていた流斗も
一口食べたら自然に笑顔で「うまい」とか「どしたん?」「腕を上げたな」とか誉めてくれた。
それから片付けをして
あたしはお風呂に入った。
お風呂の中でもいろいろ考えた。
あたしの料理を食べて
おいしいとか言ってもらえるのはうれしいけど。
やっぱり最後には「腕を上げたな」って。それは楓に対する言葉で、あの料理も楓作ったもの。あたしと言う人物はどこにもない。
やば。あたし最近泣くばっかり。
お風呂から出て
ぼ-っとするあたしを見て
悟ったように流斗が
「どうした?今日のかえはおかしいで?」
と聞いてきた。
「いや-親友のことで。」
ここでほんとはあたし、和茶なんだよって言いたかった。
流「そうよな、まだ杉浦、意識不明なんよな。ごめんな、そんなときに」
「流斗、…流斗くんが誤らなくてもいいよ。」
流「うん。」
「あたし、ど-したらいいんだろ。」
涙がまた零れた
「涙って本当に枯れないね」
泣きながら笑う、あたしに流斗はキスをしてくれた。
あたしは意識が飛ぶかと思った。
そのまま雰囲気に負けそうだったけど。
「ごめんね、調子が悪いからできない」
とお茶を濁した。
いくら楓の体だからって
それはできない。
流斗ごめん。
しばらく沈黙が続いた
「あのことまだ怒ってる?」
それを破ったのは流斗だった。
「あのことって?」
流「あれだよ。付き合って、2ヶ月経った頃に俺が杉浦のこと好きかもって言って別れるとか喧嘩になったの。」
えっ?いまなんて?
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