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「ところで兄ちゃん」
リンはニヤニヤしながら話しかけてきた
「ん?」
「彼女はできた?」
「お前な、一週間ごとに同じ質問すんなよ」
そればっか訊かれる兄貴の気持ちになって見ろ。虚しいぞ
「しゃーないやん。気になるねんから」
「できん」
「なんで~?兄ちゃん、顔だけはカッコエエねんから、彼女つくりゃええのに…」
顔だけとか言うな。いや、別にカッコよくもないけども
「そう言うお前はどうやねん」
「うちはモテんからええの」
「よう言うわ。めっちゃモテるくせに。ほんなら俺もモテんからええやんけ」
「アカンよ!空ばっか見とらんと、はよ彼女つくらな」
「アホ。付き合うんやったら自分がホンマに好きになった人やないとアカンやろ」
「でもなぁ…」
「そんなわけで、彼女はおらんから。ごちそうさま」
自分の食器を持って席を立ち、台所で食器を水に浸けて俺は部屋を離れた
「あっ。ちょっと待ってよ!」
リンの言葉を無視して自分の部屋に向かった
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