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「私?…私は寝てただけだよ?」
落ちた時に打ったのか、少女は座ったまま腰をさすっている
「寝てただけって……いやいやいや!なんでうち……てか、俺の部屋で、俺の上で!?まず、誰やねん!」
生まれてから一番って言っても過言じゃないくらい、今の俺はテンパってる
つーか、この状態で普通に流せる人なんておらんやろ?
おるなら、ぜひとも話がしたいね
「…それは…」
[コンコン]
少女が何かを言おうとした瞬間、部屋のドアがノックされた
「兄ちゃん?なんかデカい音したけどなにしとん?」
リン!お前の仕業か!?俺を慌てさせるために友達をベッドに寝かせたってオチか!?
完全に八つ当たりなことを考えつつ、俺は急いで鍵を開け、ドアを開けてリンを部屋に入れ、少女を指差した
「おい、リン!お前何してくれてんねん!」
「は?何言うて……え!?この人、誰!?兄ちゃんの彼女!?」
俺の言葉に怪訝な顔をして中を覗き込んだリンは、女の子を見てそんなことを言った
「…え?いや……」
「めっちゃ可愛い~!スタイルもええし……すっごい美人やん!」
「あ、おはよー!」
何故か少女は冷静に…いや、陽気にリンに挨拶をした
「あ!おはようございます…もしかして邪魔してもた?兄ちゃん、ゴメンな。後でちゃんと紹介してや」
そう言ってリンは部屋から出ていった
「…なんでやねん!」
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