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住宅街の一角に、明らかに場違いな建物がある。
見上げると、そこには『守宝堂』と言う看板が。
パッと見は年季の入った木造の骨董品店の様に見える。
だが中に入ると骨董品など置いてはいなく、それどころか売っているものは何に使うかわからないキワモノばかりだ。
奥には客が来なくて暇なのか、ぼーっとした顔で座っている少年が一人。
彼がこの店の店主、早良 護(さわら まもる)である。
店主とは言ってもまだ高校二年の学生で、三年前に旅行に出たまま行方不明になった父に頼まれて、そのまま続けているのだ。
ちなみに、母も二年前に父を探すと言って出て行って以来、音信不通である。
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