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「あたしも……頑張る」
気付いたら、あたしはそう呟いていた。
武志はあたしの髪に触れる。
「大丈夫っしょ。もう頑張ってるし。次どこ? 曲がる?」
「左」
頑張ってないよ。
男に埋もれてるだけだよ。
武志とは違うよ。
「ごめんね」
あたしの口から自然と言葉が出る。
武志は不思議そうな顔をした。
あたしと武志は違うんだ、って……思い知らされた気がした。
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