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朝の日差しが差し込む。
安眠を妨害をするには十分な現象。
だが、
「結局………一睡も出来なかったか……」
ベッドに座り込み、溜め息のティーダ。
髪はそこはかとなくしなり、顔に締まりもなくそして目には隈………
普段爆睡&寝坊のティーダには徹夜は堪えたのだろう………
だからピリピリしている………
時計をチラリと流し見る。
「チッ………アイツらが来る時間だ……」
時刻は6時30分……
昨日の夕食時に嬉しそうに言っていたのを思い出す。
「……………………」
ふと、他意無しにドアの方を見る………
それはたまたまの行為で、昨日の会話を思い出したからに過ぎないのだが………
カタンッ!
小さな小さな音が鳴った。
それに合わせる様に、話し声まで聞こえてくる………
「シィー?兄様が起きちゃうよ?」
「……ごめんなさい……でも兄様はこの位じゃ起きないはずです………」
確かに寝ていれば気にならない位些細な音と小さな声………
だが、起きていて尚且つ意識をそっちに向けている状態………
時間はまだ明朝6時半。
「………………………………」
ティーダは無言で立ち上がる。
音一つ立てずに………
「兄様の寝顔はキュートで普段とのギャップが………」
熱く語るルーアにウンウン頷くアール。
本人達は気付いていない………
自分達が熱く語りすぎ、声のボリュームがおかしくなっていた事を………
すぐ後ろに能面のティーダが来ている事に。
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