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週末の夜は大学時代の級友「リリコ」と落ち合うことにした。
高級志向の強い相手なので、わざわざ麻布十番のイタリアンレストランに予約をいれる。
グルメ雑誌にも掲載されたこのある老舗なのだから、これだけ奮発すれば断ることはないはずだ。
「そこなら合格ね」約束を取り付ける電話に出たリリコは高い目線からものを言う。「それじゃあ、夜の八時に」
あちらが時間指定したにも関わらず、私はかれこれ十五分もの間イタリアンレストランの個室で待ちぼうけをくらっている。
おかげで胃にはカフェラテだけが溜まっていった。
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