月と少年

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一ページ。 僕にとって一番特別な一ページ。 「ルウ、テンション高い。ふーん、確かに綺麗な絵ね。」 「それだけ?」 「綺麗だと思うよ?ただ、ルウほどテンション高くはならないよ。ホント月が好きなのね、ルウ。それに本物の満月の方がもっと綺麗でしょ?」 「うん…。そうだよね。どんなに綺麗に絵を描いても実際の満月の方が綺麗だよね。やっぱ見てみたいな、満月。」 とナナウィが「え?なに言ってんのこいつ?」みたいな顔で 「見たことないの?」 と言うもんだから 「無いよ。」 とはっきり言った。 「ウソ、満月よ?一回ぐらいあるでしょ?」 「無いんだよ、一回も。不思議なこともあるもんさ。」 「へぇー。不思議っていうか……変人?」 「ひどいな、ナナウィ。」 という感じのやりとりが続き、だんだんと会話も薄れてきたところでナナウィが 「もう帰るね。」 と。もう少し一緒に居たいとも思ったけど 「あぁ。おじさん達によろしくね。」 と諦めた。 「どうせ明日の朝会うでしょ。」 彼女はドアを開け外にでて…、 いきなり振り向いて 「ねぇ、明日満月だよ。2人で見よ。前に連れてってもらった丘で。」 「え?」 「約束よ♪じゃね。」 小さな月は自分の家へと消えていった。
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