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#02 『蓬莱の玉の枝』
#02 『蓬莱の玉の枝』
杭を池の傍に打ち込み、そこへ男を縛る。いくら不思議な力を使うと言えど、手が水に浸かれば、ただの無力な人間と化す。彼は手からしか火は出ないのだ。
ちなみに、力は並以下ときっぱり言える程に弱いので杭を無理矢理引き抜くは出来ないだろう。
僕らは一先ず男を放置し、帰宅することにした。雨が降ろうが風が吹こうが、一晩放置しただけでどうにかなったりはしないだろうし、何より男のことよりも他に気になることが色々有りすぎて疲れてしまった。
人として、なんとなく悪い気という物はするが、第一理由がどうであれ命を狙って来た相手だ、罰としてこれくらい調度いい。
('A`)「野ざらし、か……」
……そしてこれは、僕がいなくなってしばらくしての話。
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