#02 『蓬莱の玉の枝』

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 ……僕がまず不思議に思ったのが、彼女のその落ち着き様だ。命からがら逃れて来たというならば、もう少し深刻な話を匂わすように話してくれたらいいのに、茶を楽しんでゆっくりとしていらっしゃる。  もう完全に諦めたってことなのだろうか。反逆者が出て時代が変わり、統治は別の人間がやればいいと、そう思ったか。  しかし何故追われている? 諦めたならさっさと席を譲るだけでいいのでは? そうなれば後は繁栄するなり衰退するなり、後続がなんとかなるだろう。 ξ゚⊿゚)ξ「言っておくけど、私は戻るつもりだからね」 ( ^ω^)「ならすぐ行動を起こすべきだお」 ξ゚⊿゚)ξ「焦っても仕方ないでしょ? ラスボスの城がすぐそこに見えてもいきなり挑むとか無茶苦茶よ」  ……何の話でしょうか?  宇宙空間という名の海を隔てている辺り、一瞬でも話をしようと思ったのが間違いだったか。 ξ゚⊿゚)ξ「この世界で一番偉そうなのは帝ね。今から帝に手紙を書くから邪魔はしないでね」 ( ^ω^)「無理言うなおwwwwwwwwwwんな手紙渡せるわけねぇおwwwwwwwwww」
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