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( ^ω^)「おっ?」
ツンの声に同調するかのように、左腕に力が漲って来た。今までまともに扱った事のない、字の一つも書けないような左手が、まるでいつも竹を運ぶ時に重量を掛ける右手のような錯覚に陥った。
いや、それ以上だ。絡んだ蔦を掴むと、簡単に右腕から引きはがす事が出来た。
( ^ω^)「呆気ない……実に呆気ないお!藤原の血とやらは!」
¥#・∀・¥「能力を突破されたら、それこそ末代までの恥だ。確かに、突破されたらな!」
(;^ω^)「……ッ!?」
刹那、マニーの合図で地面を割り、さらに、次々と狂ったように伸びる植物……追撃の罵倒の言葉など言ってる暇など与えてくれない、勢いは止まる事なく、(僕の家を破壊して)手を拡げるように成長を続ける。
さて、腕が自由になった所で、この蔦の群生を突破出来るだろうか。いくら家が大破した怒りだけでぶちのめそうと思っても敵わないだろうし、逆に清々するくらいに家が跡形もなく壊されたので、怒りを通り越して冷静になってしまったからもう駄目。勢いがなくなった。
四方八方と緑緑緑……またさらにやる気を奪う視界だこと。闘争心を欠いたら負けな気もするが、処理する事を考えれば些かうんざり。
……処理する、と言っては失礼か。敵さんかてフルパワーなのだろうし、僕もこれを全て薙ぎ倒すのは出来ない。
( ^ω^)「残念だが、この植物には勝てないお」
¥#・∀・¥「くたばれッ!」
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