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( ^ω^)「だからそれどーいう……」
ツンの言う事がイマイチわからない。前々から言われるその台詞、意味を問おうとしたその時だった。
カリカリ……と、硬い物を爪で引っ掻いたような音がした。気のせいか……一瞬はそう思ったが、音のしたであろう場所、明らかに僕からの距離が近い。
万が一の為、瞬間的に飛びのいたが、やはり気のせいだ、とは思わなくてよかった。
バリバリ。
(;^ω^)「やめて!!」
地面を引き裂き暴れ狂うは、マニーが使う奇っ怪な蔦。一旦は力を失ったとは思ったが見間違いだった、むしろ余計に生き生きとしているようにしか見えなくなった。
ξ゚⊿゚)ξ「『蓬莱の玉の枝』が暴走を始めたの」
(;^ω^)「な、なにそれ」
ξ゚⊿゚)ξ「マニーの能力が宿主を無くした事で暴走したのよ」
(;^ω^)「これ系の能力って大体勝てなかったりするよね」
ξ゚⊿゚)ξ「ええ」
能力を扱う主を倒せば終わりかと思いきや、どうやら死ぬとその能力は暴走するようで……鎖から解き放たれた獅子……とか暢気に言ってる場合ではない。
先程まで規則的に操られていた蔦は、今度は知性のカケラもない、陸地にあげられた魚のように暴れる。ムチのようにしなり、辺りにある物を全て薙ぎ払う。
そしてさらにタチが悪い事に、徐々に植物が成長している。スピードははやくないが、いや、それでも目視で確認出来るからはやいのかもしれない。
際限なく成長を続け暴れる。なんとか突破口を見付けねば……
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