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( ^ω^)「馬鹿はお前だお。退かなきゃ喰われる。それに……僕の生業を忘れたかお?」
('A`)「ふん……武器と壁を調達しようってか?」
有無を言わさず、ツンの襟を引っ張り全力疾走。
身体強化はここでも有り難い程に実感出来る。人一人や二人抱えたところで重いはと感じられない。
地を蹴り、ただ前に、長年にかけて自分で踏み固めて作った道を行く。その蹴りだって、今までにない軽さだ。
山に登り竹林に突入するや否や、僕が口を開く前に、男が辺りに火を放つ。一度は自分でやっていたので彼は言わずとも理解しているだろう。
竹に火を放つ。簡易バリケードである。
つまり蔦の群生が押し入る際に、焼けた竹が多少は壁になってくれる。たけやぶやけた、ってか。実際に見る事なんて初めてだ。
竹に触れた蔦は瞬時に焼ける。竹林を逃げる限り、時間を稼ぐ事は確かに出来る。
炎を操るだけあって、彼には竹がすぐに焼けて尽きてしまわないような炎も精製出来るらしい。便利である。
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