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『ねえ、誠』
なに?
俺は言う。先ほどのBGMはいつの間にか終わっていて次の曲が流れていた。
『今日本当は家でゆっくりしたかったんじゃない?日頃の疲れもあるだろうし』
俺は笑った。
『はは、何心配してんだよ。真希らしくないなー。それにお互いこう休みが取れるのもあまりないだろ?今日ぐらい楽しもうよ』
そう言うと、真希も笑って
『そうね、うん、そうよね。また明日から仕事だし少しぐらいリフレッシュしなきゃね』
真希は言って外の風景を見ていた。バックミラーには風でなびく真希の髪が映った。
俺はこの時、これが悪夢の始まりだとはもちろん知らなかった。
真希の鼻歌が俺の耳に優しく響いた。
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