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『君は……』
先に口を開いたのは大和だった。
『わかりますか…?』
戸惑いながら尋ねる。
出来るなら逃げ出してしまいたかった。
『もしかして……いや…でも…まじで…?』
大和も戸惑っていた。
毎日探しながらも、もう会えないと諦めていたからだ。
会えても、きっと自分の事など忘れているだろうと。
二人はお互いに無言だったが、確かな確証を持っていた。
しかし、何を何から話せばいいのかわからないまま数分が流れた。
二人の再会の空気を破ったのは、生死の境をさ迷ってきた男だった。
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