第1章 狂犬+メイドさん

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とある夕暮れ時の路地 空は眩しい程にオレンジ色に染まりきり、烏が一日の終わりを告げるように鳴いている そんな何気ない風景の中、体中傷だらけでボロボロの男が一人 「…くそっ…あいつら10人がかりで襲って来るなんて聞いてなかったぞ…」 開けた学校の制服を着直しながらブツブツ文句を言う 彼の名前は阿久津祐樹 金髪ショートに片耳ピアスと、見たまんまの正真正銘の不良である 毎日学校も行かず、喧嘩三昧の日々 喧嘩は新たな喧嘩を呼び、連鎖は止まることはなく、さらに祐樹自身喧嘩には一度も負けたことはない その圧倒的強さと凄まじい喧嘩っぷりから、巷では「狂犬」の名で通っている
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