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授業が始まる。実技の授業だ。
「イチトセ。お前はなんの属性が得意なんだ?」
教師が聞いた。
「全部苦手です」
イチトセは元々は全部簡単に扱いこなせるが、今は簡単な魔法しか使えないため、そういうことにしたのだろう。
「何だ。おちこぼれか」
イチトセはどう言われようといいので、否定しない。が。
「イチトセは俺に勝ってるんだ。おちこぼれなんかじゃねぇだろ」
チンピラが一際大きな声で言った。先ほどの戦闘で、イチトセを認めたようだった。
周りはざわざわと騒がしくなり、あれはまぐれだろ、とか口々に言っている。
「うるせえ!負けは負けだ!」
教室はチンピラの一喝で静まり返った。
イチトセはにこにこしている。
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