入部

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学校に着き、教室に向かう。 俺の席は窓側の一番後ろ。 上から見て一番左下。 座ってウォークマンで音楽を聴いてると。 「大城戸」 細身の男子に声を掛けられた 「確か野球部だろ?」 「ああ」 「中学どこ?」 「美州中学」 「あー!やっぱか!俺 清秋中学(せいしゅうちゅうがく)!」 「清秋って・・・全中で俺らと戦ったよな」 「ああ!準決勝で。お前確かピッチャーだろ?バカ速い球投げてただろ。俺全打席凡打でさー。悔しかったよ」 「お前何番だったっけ?」 「一応5番」 「ああ、結構打ちそうだなーって構えしてたな!」 などと結構会話が弾む。 「そういえば名前。 俺、菊川 英二 (きくがわ えいじ)」 「よろしく」 「お前の剛速球でもベストナインズには勝てないってやばいよな」 また懐かしい話を・・・ 「ああ、半端ない強さだったよ、あれは」 「お前結構打たれたもんな」 「やな事思い出させるなよ!」 「ごめんごめん!」 笑いながら話している。 仲良くなれそうだ。 「そういえばこの学校にいるらしいぜ」 「何が?幽霊?」 「そうそう、七不思議の・・・・って違わい!」 ノリノリだった 「ベストナインズの一人。こいつだけ強豪校行かなかったんだとよ」 あいつの、鷹本の顔が脳裏に一瞬浮かんだ。 「何て言ったっけなぁ、名前が思い出せない!」 まさか・・・いや、あんな肩がよくても、あいつがベストナインズなわけがない
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