10人が本棚に入れています
本棚に追加
「明日、どうしようかな」
私はベッドに横になって呟く。
明日は、クラスメイトの男子から、放課後買い物に行こうと誘われ、思わず了承してしまったのだけれど…
「消そう…」
私は目を閉じ、明日の予定を思い浮かべ、また目を開ける。
私の目の前に、『明日の放課後、犬飼君と買い物に行く』という文字が浮かんでいる。
消しゴムを手にして、私はそれをなぞる。
最初から、それは存在していなかったかのように、空気に溶けていく。
「馬鹿みたい。最初から、こうするつもりだったのにね」
また呟く。
「最低…」
私自身に罵りの言葉を吐き、眠りに落ちていった。
最初のコメントを投稿しよう!