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「高原先生は、嘘をついてます」
私の言葉に他の生徒が、先生達がざわめく。
「高原先生は校長先生にいいました。私に無理やり付き合いを強要したと」
綾が壇上から身を乗り出す。
まるで私にこれ以上言うなと言わんばかりに。
でも私はやめなかった。
「違います。強要なんかされてません。私は自分の意思で先生と…綾と付き合ってたんです」
「やめるんだ!千尋!」
綾が我慢できないように私に叫ぶ。
「やめない!」
私は強い言葉を綾に向けた。
その態度に綾は息をのむ。
「綾は嘘をついた。でもそれは私を守る嘘なんです!
彼は私を庇うために嘘をついたんです!」
皆は静まり返ったまま、私を見つめる。
私は自分を落ち着かせる為に、大きく息をはいた。
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