0人が本棚に入れています
本棚に追加
/50ページ
始まった
今日も最後の50分
プールで程好く疲れた体は
心地好く重たい
意識が遠くなる。
あー、眠い。
そんな私の耳に
教師の声が雑音になって入ってくる
もう私にはその声の内容など
あってないようなものだ
教室の中がザワザワ
それに合わせて
教師の声がビリビリ響く
そうして教室が
汚いムラサキとグレーに変われば
私はそこから逃げるように
集中力を抱っこしたまま
心地好い重たさに身を任せ
意識の底へ沈んでいく
少しすればまた、
集中力だけ底へ残して
私だけ"ぷかり"と浮いてくる
そして私は
教室の前の方で
部屋の中身を置いて
1人あなたを想う
最初のコメントを投稿しよう!