序章

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2009年 ドスッ ボカッ 「なんであんたが生きてるの!?なんで生まれたのよ!?」 いつものように母は私を殴る 私には父と兄がいた 父は、私が生まれて間もない頃に病気で亡くなってしまった 兄は、私を庇って死んでしまった 母がおかしくなったのはその頃からだった 母は、品行方正・成績優秀・容姿端麗な兄を溺愛した その兄を祖父母から教えてもらっている剣術と舞しか取り柄のない私が奪ったのだから、狂ってしまっても仕方ないのかもしれない ドカッ 「つっ……!!ケホッ…」 母の蹴りがわき腹にはいった 衝撃が強かったのか、少し吐血してしまった 今日はいつもよりひどい なぜかはわかってる だって、もうすぐ兄さんの命日だから…… それから30分後、母は気が済んだのか、どこかに行ってしまった
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