キライのち……

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そんな思いを抱いてから3日が過ぎた頃だった。 やっぱり高木くんはお昼休みにやってきて、私にセクハラしたり付き合おうなんて言ったりで相変わらずだ。 変わったことと言えば高木くんが私の作ったお弁当を食べてくれるということくらいだ。 高木くんは私のお弁当を美味しい、美味しいと何度も言って、凄く嬉しそうに食べてくれるんだ。 そんな高木くんを見ていると私もやっぱり嬉しくて、高木くんを好きだという気持ちを忘れなきゃいけないということも頭から消えてしまいそうになる。 でもそれじゃいけないと何回も頭に言い聞かせていた。 そしてその日の放課後、私は同じクラスの斉條くんに呼び出されていた。 指定された中庭に行ってみると、彼は既に私を待っていた。 そのとき私はふといつも高木くんとお昼を食べる場所だなんてことを考えていた。 こんな時にまで高木くんのことを考えているなんて、もうとっくの昔に手遅れだったのかもしれないっと思うと少し笑えた。 「ごめんね。いきなりこんなところに呼び出して?」 「えっ?ううん大丈夫」 高木くんのことを考えていてボォーッとしてたが、慌てて斉條くん返事をした。 「それで話っていうのが……単刀直入に言うけど、俺河合さんのことが好きなんだ」 「えっ?」 別に斉條くんの告白に驚いた訳じゃない。 こんなところに呼び出されたんだからある程度は分かっていた。 問題はそこじゃない。 私がどんなに高木くんに言って欲しいと願っていたか分からない言葉が、意図も簡単に斉條くんの口から出たことに驚いているのだ。 あぁ好きって言うのって案外簡単なんだ。 こんな簡単な言葉を言ってもらえないなんて、やっぱり高木くんは私のことなんて好きでもなんともないんだ。 私の反応を見て楽しんでいたのかな? 「あのっ河合さん?」 「あっゴメン。あっあの……」 上手く頭が回らない。 なにも考えられないよ。
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