第一章

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「脳内ホムンクルスだよ」 一九九五年四月七日、赤間大学附属望月高校の放課後の教室で、訓太は難解な言葉を言った後、笑った。 「解る?」 僕はついに霊感体質についての、論理的説明を問い質した。 今日こそ聞き出してやる。 前の彼女も僕の霊感が見せる物を怖がっていた。 でも訓太の言った言葉の意味がまるで解らない…… 瞬時に僕の心中を悟った訓太は、黒髪の頭を掻きながら、さっきより少しだけ解りやすい言葉で、こう言った。
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