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2、3分たったころだろか、大きな鉄製の扉が開いた。遠くに見える玄関に目をやると、先日、サラを買った初老の女性が立っていた。
大きな屋敷に尻込みするサラを優しく包み込むような笑顔で初老の女性はサラを屋敷内へと導いた。
「そんなに怯えなくていいよ。私はビクトリア。この屋敷の…執事みたいなものだよ。旦那様や奥様のお世話を中心に、屋敷全体の管理をしているよ」
すっかり怯えた表情のサラを安心させるように穏やかな表情で話し出した。
「サラ、あなたの仕事は特殊なの。あの広場であなたを見かけた時は心臓が止まるかと思ったわ」
「どうしてなんですか?」
やっと口を開いたサラに安堵の表情を浮かべるビクトリア。
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