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「お前は、菜摘から聞いたのか?輝彦」
よく考えれば、輝彦が俺と美歌が付き合っていることを知っているのはおかしい。
だが、菜摘が言ったのなら、おかしくない。
「菜摘が昨日、いきなり"美歌が真優ちゃんに告白してオーケーだったんだって"っていうから、一応はな。まぁ……、そのせいで腰が……」
「だから、俺のせいなのか?」
「……。わかった!俺じゃない!菜摘のせ…」「私のせいなわけ?」
輝彦の後ろには、菜摘の姿によく似た鬼が立っていた。
その後ろに美歌も。
「ほほぅ?テルが腰が痛いのも、美歌が逃げた理由も、私のせいなんだ~?」
「あっ……違います……。すべて僕が悪いです、すいません、菜摘様」
こういうのを、尻にしかれてるって言うんだな
「ほら!美歌も、いつまでも赤くなってないで!4人でご飯食べよう!?」
「……うん。私、絶対白鳥くんの隣」
「当たり前でしょ。あっ輝彦は美歌から5メートル離れてね」
「そんなこと言うなよ……。」
「嘘よ。いつも通り、食べよ」
全部輝彦が悪いということで、解決した。
美歌は最初は恥ずかしそうに、俺の隣で昼飯を食べていたが、やがて忘れたのだろう、いつも通り楽しく昼休みを終えた。
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