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「ねっ、真優ちゃん」
「ん?」
放課後
担任が来るのを待っていた中、わざわざ隣のクラスから菜摘が訪ねて来た。
「明日、学校休みじゃん?予定ある?」
「いや?ないけど?」
「本当はテルと行く予定だったんだけど、デパートに買い物行っていい?美歌と」
俺は意味がわからなかった。
なぜ、俺に聞くんだ?
「………。は?美歌に聞けよ?」
「だってせっかく付き合って初めての休みでしょ?デートとかないの?」
「あ~……。」
隣にいる美歌を見ながら考えた。
美歌は俺の視線に気がついたが、"?"という顔をしていた。
今の菜摘との会話を聞いていなかったようだ。
「美歌、明日予定あるか?」
「な、ないよ!!」
美歌はハッ!とした顔で返事をした。
「菜摘が、一緒に買い物付き合ってほしいって」
「あ、え?………、うん……、大丈夫だよ……」
少し悲しそうな顔になった。
美歌って案外コロコロ表情変わるな。
「じゃあ、美歌。明日10時頃迎えに行くね。あっ、今日一緒に帰ろう?」
「うん、いいよ」
「おい、菜摘」
「なによ?私のクラスもまだ先生来てないから、もしかしたらもういるかもしれないんだけど?」
「なんで俺に聞いた?直接聞いた方が早いだろ?」
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