第一話

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「……。美歌?」   「なに?」   私たちは公園のベンチに座っていた。 そろそろ帰らないと、あの丘に間に合わないんだけど、菜摘ちゃんが相手なら、白鳥くんも怒らないよね?   「真優ちゃんのこと、好き?」   「……。うん………。大好き」   大親友でも、やっぱ恥ずかしいなぁ。   「どこを好きになったの?」   「……。なんか好きになっちゃった」   「……ホントに好きなんだね」   「うん……。」   詳しく言えないんだけど、とっても大好きなんだよ。 菜摘ちゃんと同じくらい、大好き。   「菜摘ちゃんは、なんで輝彦くんが好きなの?」   「わかんない。一目惚れだったから。でもひとつ言えることは、テルは自慢の彼氏。バカで頭悪くて、えろくて、でも世界中の誰よりも好きで、あいつ無しの人生なんて考えられない。でも美歌も世界中で一番好き」   「うん……。私も」   矛盾してるけど、言いたいことはわかるよ。 私も、そうだから。  
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