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「じゃあ、また明日だね」
「うん。また明日。おやすみ、菜摘ちゃん」
「おやすみって言っても、今からあの丘に行くんでしょ?」
菜摘ちゃん……。ニヤニヤしながら言わないでよ。
「うん……。お話したいし……。」
「明日12時からでいいや。っていうか、お店が空いてたら何時でもいいんだけど」
「………。うん、ありがと」
「うん。おしゃべり、楽しんで」
菜摘ちゃんは私の家を通り過ぎて、3件隣の家に入った。
偶然なんだけどね、すぐ近くだったんだ。
でも、菜摘ちゃんは朝に弱いから、一度も一緒に登校したことない。
でもすぐ近くに菜摘ちゃんがいるっていうのはとっても落ち着くんだ。
「あっ!急がなきゃ!!」
携帯を見たら、もう7時半だった。
8時には間に合わないけど、急がなきゃ、白鳥くんでも怒るかも……。
あの丘で、私は白鳥くんに告白したんだよね。
たまたま、散歩してたらあの丘を見つけて、そこにたまたま白鳥くんがいた。
でも好きになったのは、たまたまじゃない。
白鳥くんだから、好きになったんだよ。
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