第一話

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「………。」   挨拶だけで、それ以外なにも言わずに俺の隣に座る。   偶然なのか、入学式当日にした席替えは美歌の隣だった。   「元気ないな?どうした?」   「眠れなくて……」   確かにまだ眠そうな顔をしている。   「眠いのに早く来たのか?」   「白鳥くんが来てると思ったから」   「毎日この時間にはいるけどな」   「そうじゃなくて……、早く会いたかったから」   恥ずかしそうに言う美歌は、かわいかった。 耳まで赤くなっていた   言った美歌もだが、言われた俺も恥ずかしかった   「じゃあ、学校行くとき美歌の家まで迎えにいくよ」   ある意味、照れ隠しの言葉だった。 だが美歌にとっては、恥ずかしいとかそんなことはどうでもいい言葉だったようだ。   「ほほ、本当に!?」  
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