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「………。」
挨拶だけで、それ以外なにも言わずに俺の隣に座る。
偶然なのか、入学式当日にした席替えは美歌の隣だった。
「元気ないな?どうした?」
「眠れなくて……」
確かにまだ眠そうな顔をしている。
「眠いのに早く来たのか?」
「白鳥くんが来てると思ったから」
「毎日この時間にはいるけどな」
「そうじゃなくて……、早く会いたかったから」
恥ずかしそうに言う美歌は、かわいかった。
耳まで赤くなっていた
言った美歌もだが、言われた俺も恥ずかしかった
「じゃあ、学校行くとき美歌の家まで迎えにいくよ」
ある意味、照れ隠しの言葉だった。
だが美歌にとっては、恥ずかしいとかそんなことはどうでもいい言葉だったようだ。
「ほほ、本当に!?」
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