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「なぁにしてるのかな?」
いきなり肩に手が置かれた。
僕は驚き、窓から落ちそうになる。
後ろから手が伸び、僕の体を抱きかかえ、支えてくれた。
そのおかげで体勢がなおり、僕は床に崩れ落ちる。
「ちょっと驚きすぎじゃないかなぁ?」
ファーがクスクス笑っている。
僕は腰が抜けていて動けなかった。
だから顔だけ後ろを向き、ファーを睨む。
「いきなり肩に手を置かれたら誰だってびっくりするでしょう!?」
「ごめんごめん」
ファーは僕の頭を撫でる。
僕は呆れた顔でファーを見た。
「フェイアもシャワー浴びておいで。君は湖に潜ったり土埃にまみれたりしたんだから。
今だから分かるけど、結構君臭うよ?」
ファーは微かに顔をしかめながら手を差し出す。
僕はその手を支えにして立ち上がった。
「上がってきたら魔法の基礎を教えてあげるからね」
ファーはそう言うとヒラヒラと手を振った。
僕は言われたとおりにヨロヨロと風呂場へ向かう。
服を脱ぎ風呂場へ入ると、シャワーを出した。
温かいお湯が体を温め、汚れを流していく。
僕は目の前にあった石鹸で体をこすった。
石鹸がすり傷や切り傷にしみる。
痛みにウッと唸りながらも僕はこすり続けた。
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