第9章―町での平穏―

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「魔術師の中にも剣士と同じように階級があるんだけど、フェイアは言える?」 ファーは笑うと僕に聞いた。 「下からウィザード、アルケミスト、マスター、エレメントマスターだったかな……」 「当たり。これは常識だったかな? 階級の決め方は、ウィザードは一つか二つの精霊を操れる者。 アルケミストは三つの精霊。 四つ以上がマスターで、五つ全てを操ることができ、更に精霊と会話が出来る者をエレメントマスターと呼ぶんだよ」 ファーは指をひとつひとつ立てながら説明した。 「私の階級はマスターだから四つの精霊を操る……正しくは力を借りることが出来るんだ」 ファーは微笑む。 「力を借りられる精霊は個人によって変わってくる。人間同士にもあるように、精霊とも相性があるからね」 「ファーはどの精霊の力を借りることが出来るの?」 「私は今まで何の魔法を使ったかな?」 僕は記憶を辿った。
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