第12章―仮面一座―

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……今僕は仮面一座の馬車の中にいる。 ここにいる理由はただ一つ。 メイスとのごたごたのせいだ。 まぁ僕が悪いんだろうけど…… こんなに囲まれちゃ謝るにも言い出せない……。 「さて、メイス何があったんだ?」 ギルガがメイスに聞いた。 「コイツがオレに石をぶつけやがったんだ!」 「違う!あれは不可抗力だ!」 「嘘ついてんじゃねぇ!」 「嘘じゃないっ!」 メイスと僕は怒鳴りあう。 その間をギルガが割ってはいった。 「はいはいはいはい。メイスは石をぶつけられたからキレたと……で、坊主は?」 「石を蹴ったんだ。それが偶然アイツに当たっただけで……」 僕はメイスを睨む。 「コイツは狙ったんだ!」 「狙ってないっ!」 「わかったから怒鳴るな」 ギルガが止める。
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