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「坊主、石をぶつけたのは確かなんだな?」
「……うん。確かに僕が蹴った石が当たった。でも狙ったわけじゃない!」
僕は必死に訴える。
「彼は嘘はつかないよ」
ベルフォートが言った。
「フェイアは嘘はつかない。私が保証するよ」
「なんでそんな奴の肩を持つんだよ!」
メイスが立ち上がる。
「別に。メイスに関係ないだろ」
「あるよ!だってオレは……」
メイスは口ごもる。
その顔はリンゴのように真っ赤だ。
「何?」
ベルフォートはメイスを睨む。
メイスは何か言いたそうだったが、なんでもないと言って座った。
「メイスの勘違いもあったんだ。だけどフェイアが蹴った石が当たったのは事実……ならどっちもどっちだろ?」
「だな。よし、二人とも謝れ」
僕とメイスは目を合わす。
お互い謝るのは嫌だと分かっていたが、このままだと終わらないので謝った。
メイスも僕に謝り、石ぶつかり事件は無事幕を閉じた。
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