第12章―仮面一座―

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「坊主、石をぶつけたのは確かなんだな?」 「……うん。確かに僕が蹴った石が当たった。でも狙ったわけじゃない!」 僕は必死に訴える。 「彼は嘘はつかないよ」 ベルフォートが言った。 「フェイアは嘘はつかない。私が保証するよ」 「なんでそんな奴の肩を持つんだよ!」 メイスが立ち上がる。 「別に。メイスに関係ないだろ」 「あるよ!だってオレは……」 メイスは口ごもる。 その顔はリンゴのように真っ赤だ。 「何?」 ベルフォートはメイスを睨む。 メイスは何か言いたそうだったが、なんでもないと言って座った。 「メイスの勘違いもあったんだ。だけどフェイアが蹴った石が当たったのは事実……ならどっちもどっちだろ?」 「だな。よし、二人とも謝れ」 僕とメイスは目を合わす。 お互い謝るのは嫌だと分かっていたが、このままだと終わらないので謝った。 メイスも僕に謝り、石ぶつかり事件は無事幕を閉じた。
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